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ダンスミュージック/アンビエント・チルアウトを主軸に傑出した作品を送り出してきた栃木県宇都宮市を拠点とする作家/プロデューサー、Masanori Nozawa氏主宰の電子音楽レーベル〈MEDIUM〉から、日本のアンビエント・シーンに捧ぐ大作が満を持して登場!
2020年代版『Kankyo Ongaku』と呼ぶに相応しい一枚として力強く推薦したい珠玉の傑作盤。
日本の各所を拠点とする多様なミュージシャンがモダンで澄んだ観点から、制作手法を問わず幅広くキュレーションされ、生まれたアンビエント・コンピレーション・アルバム『Medium Ambient Collection 2023 』が待望の2CDボックス!
今作はエレクトロニカ、ポスト・クラシカル、チップチューン、アンダーグラウンドなテクノ、Willam Basinski的な洗練、ヴェイパーウェイヴ以降、自然との調和などの多様な観点が声、具体音、弾けるシンセサイザー、霊的な電子音響、ロービットなサウンド、澄み切った持続音、美しいピアノなどの音響を持ち、現在におけるアンビエントの一つの極点を示した記念碑的コンピレーション・アルバムである。
多種多様なシーンの作家が、現在を軸に新しい光景としてのアンビエントを展開する澄んだ時間が収められている。
例えば、テクノの本質から見たアンビエンスを展開する「SEKITOVA」、クラブ・ミュージック以降の洗練されたサウンド・テクスチャーを探求するHiroshi Watanabeの別名義「Kaito」、ニューエイジ以降の領域横断的でありつつ本質的なチルアウトを示す「Inner Science」、幻想的なビート/チルアウト・ミュージックのアンビエントという側面を表す「YAMAAN」など、収録されている作品は全て、アンビエントは今もなお音楽というアートの突端に位置している事を表す結晶である。
「アンビエント」という音楽が持つ、向こう側の風景を体験する様な美しい時間を収めた今作を是非手にとって欲しい。
日本のアンビエントの「今」を知る上で最良の入門盤と言える労作にして現行シーンのロードマップを規定する一つの到達点的内容だ。
(門脇 綱生/Meditations)
ボーナストラック1曲を含む参加アーティスト全24組24曲、前作に続く2CDボックス(ホログラムレインボー仕様) + ブックレット + ステッカー入り。
DJ Sprinkles名義にて本邦の名門ダンス・レーベル〈Mule Musiq〉から発表した傑作『Midtown 120 Blues』で知られるプロデューサー/DJであり、〈Comatonse Recordings〉の運営者でもあるTerre Thaemlitzが”Kami-Sakunobe House Explosion” (K-S.H.E)名義で2006年に発表し、〈Skylax〉からも世界リリースされたアルバム『Routes Not Roots (ルーツではなくルート)』が2024年度リイシュー!〈Resident Advisor〉でも五つ星の高い評価を得た人気作品!2004年の2月から11月にかけて〈Meow, Kawasaki〉にてレコーディング。クラシックNYディープハウスと悪名高い『Fagjazz』のサウンドとが組み合わせた内容であり、ブラックユーモアと厳しい現実で満たされた、広がりの在る、低音の激しいダンスミックスの大作に仕上げられています。
視聴-Down Home Kami-Sakunobe / 上作延村立
視聴-Hobo Train / 浮浪者
視聴-Black is the Color of My True Love's Hair / 愛しい人の黒い髪
視聴-Head (In My Private Lounge, My Pad) / プライベート・ラウンジ
これはいったい何なんだ!?! ヘンリー川原、スリン・パークシリ、サイケアウツと並ぶエム重要アーカイブ・リリース。90年代から00年代初頭にかけ、竹村延和のChildisc等から作品を発表した大阪出身のクリエイター、Hyuの迷宮に秘められた驚異の作品群を解読するコンピレーション。
ヒウは「エレクトロニカ」という曖昧な言葉で括られてきた世紀末世代の音楽家の一員で、その実体はほとんど謎のままだった。しかし、彼の作品は多くの点で際立っており、微分音や倍音列のユニークな探求、音楽テクノロジーを人間化する能力、軽快さと遊び心とコンセプチュアルな厳密さを併せもつ独特の創作物は、時間の風雪をものともしない。
本コレクション 『Inaudible Works 1994-2008』 は未発表曲と過去にリリースされた諸作の再編集版で構成され、新作とアーカイブの中間のような存在となっている。楽曲は多岐にわたり、多調+微分音ドラムンベースもどき、人声合成技術の疑似ロボ・ポップ、ヴォイスと発電機のドローン重奏、破砕し分裂した倍音列ファンク、感覚過多のスイングするサンプルの集合体、サイン波を単子とする構想、文学にインスパイアされた無調ピアノ曲、自己言及性の極に生まれたJポップ……と目も眩むユニークな作品がひしめく。すべてが特徴的で知的、その多くに先見の明があり、ジャンルの拘束から超越している。こうしたHyuの音楽は魅力的で楽しいが、それは音楽を創造するだけでなく、音楽を創造する方法も創造したいという欲求に突き動かされている。この願望と探求心は本作のすべてに、そして彼の音楽全体の素晴らしさの中にはっきりと聴き取ることができる。