Pasquale Ascione (Ascion)、Davide Carbone (D. Carbone)、Nino Pedone (Shapednoise) の三人が運営するBerlinの〈REPITCH Recordings〉はノイズ、インダストリアル、ベース、ハードダンスの点と点を結び、クラブミュージックの地平を広げる重要な役割を果たしてきた。2017年の”Dys Functional Electronic Music”に続く、設立10周年記念の大型コンピレーションアルバム。オープニングを飾る Gabber EleganzaとShapednoiseの交差は、高解像度サウンドデザインの体幹を揺さぶるドリル。両者ともにUKベース異端児TSVIとRandomerの共作は、ウェアハウステクノとサイバーダンスホールを融合させた、衝撃の化学反応。 モスクワの鬼才Buttechnoによるドライヴ感あるプログレッシブ・ミニマル、ギリシャ勢DJ Loserとモジュラーシンセを操るMarcelDuneの後半の追い打ちも半端ない。このアルバムタイトルからも、しばしばダンスフロアの規範から逸脱したり、一般的なクラブの機能主義から距離を置くことを厭わず、傑出した音楽的アイデンティティを確立する姿勢を打ち出す、このレーベルの猛烈なスピリットを感じます。
