〈Edition Wandelweiser〉からデビュー作を発表しているアルゼンチンのギタリスト、Tomás Cabadoと、Ensemble XやInsub Meta Orchestraを始めとした様々なユニットにも参加してきたドイツのベテラン作曲家/キーボーディストのChristoph Schillerがスイスのバーゼルにて邂逅を果たした際に録音されたコラボ・ワークが〈Another Timbre〉からリリース!デュオでの即興演奏を主軸に置いた1曲目「June 26th」、Christoph Schiller作の「From 'Schachtel'」、Tomás Cabado作の「Basel Species」というそれぞれ10分から20分にも及ぶ秀逸な長編3曲を収録。予定調和のごとく果てしなく謎なゾーンへと進出。スピネットとギター、繊細な音を奏でるオブジェクトを用い、音の隙間と絶妙なタイミングをみごとに突きながら、「静」と「動」の境目さえも曖昧なものへと変貌させる傑作コンポジション。なかなかに玄人向けの一作です!